夢の実現に遅すぎるということはない

フロフロさんの体験記

◆プロフィール

名前
フロフロ
職業
プログラマー
経歴

 

2001年3月
東京工業大学大学院修了
2001年4月
繊維会社入社
2002年10月
同退社
2003年4月
早稲田大学理工学部入学
2005年3月
同卒業
2005年4月
携帯関連の開発会社入社

 

◆学士入学の動機

自分の興味のある”はず”の分野に進み卒業、就職しました。 繊維会社在職中は、幸運にも社内でも精鋭の集まる部隊に所属していましたが 専門分野の知識を磨くというよりは、マネージメントに近い仕事であったため より知識や経験がいかせる分野に進もうと考えたのです。(考えたが古く、軍隊方式に近かったことも理由のひとつです)
そして、以前から興味のあった通信分野への転進を考えました。 そのため、いきなり転職ではなく大学で知識を詰め込もうと考えたのです。

 

◆大学選び

まず生活していくことが大事です。東京圏内で通えるところが絶対条件でした。 専門分野(通信、情報工学)と地理条件から絞ると候補は東京都立大学(当時)、早稲田大学、慶応大学です。ただし、慶応は卒業に最低3年間かかることがわかったので 候補からはずしました。 (やはり3年は妥当な期間だというのは後々わかりました)都立大と早稲田は最短で卒業まで2年間で済みます。
私は受験する段階で25歳ですから、できるだけ早く卒業して社会に出る必要がありましたので2年間で卒業できることは必須でした。

 

◆入学試験

どこまで勉強すればよいか、範囲は無限大?です。 大学2年生が勉強した範囲全てが考え得る出題範囲ですが、やりきるのは難しいでしょう。 範囲を絞るには、それは過去問題を見るしかありません。 幸運にも都立大、早稲田ともに過去問題を公開していましたので取り寄せて分析をし、勉強すべき分野をしぼりました。
試験が終わってから思うのは、大学側がこの試験に何を要求しているかです。 それほど優秀である必要はありませんしどれだけ本気かが回答から伝われば大学側としては入学を認めてくれるでしょう。
実際の試験で、都立大学の通信の受験者は私一人でした。 入学試験は以前は無かったと思われる”口頭試問”です。 「おいおい 聞いてないよ・・・涙」 しかしながら問題は基本的な問題ですからまったく解けない問題ではありません。 大学側の意図としては、勉強する気があるか最低限のベースはあるのかが、知りたかったのでしょう。
一応合格しました。
早稲田は、普通のテストです。 過去問題と傾向は変わりません。 面接試験はびっくりしました。教授ほぼ全員の前で面接です。 志望動機とかを話させます。まあ面通しでしょう。
後で後輩とかにも聞いたのですが、編入生はほとんど居ないそうです。 ですから、教授達の面倒くさそうな態度も納得しました。 結局自宅から近い早稲田にしました。

 

◆大学生活

東工大では化学系の学科だったため、情報系の教養科目はすべて取り直さなくてはなりません。 語学をとらなくてもよかったのは救いです。 単位認定は非常にがんばりました。 申請書の書き方次第で、認定が変わると思います。 粘り強く、総務担当者と相談してください。 私の場合、2年間で物理的に卒業が無理な場合もありうるのです。 がんばりましたが、1つだけ授業が重なってしまいどうにもならないことがありました。 総務課の人の助言で先生のところへ交渉にいきます。 かなり癖のある先生ですが、実験と重なってしまった授業は試験一発で判定してくれることになって最短2年の卒業が決定したのです。
本来は知識を習得するのが目的でしたが、次第に2年で卒業することが目的になってしまい とりあえず単位がとれるように浅く広く勉強するようになってしまったのが悔やまれるところです。 深い知識を得ながら2年で卒業するが最もよい道ですが、実際にはそんなにうまくいくものではありませんでした。 必要ないと思いつつも、卒業に必要な単位というものがあり、そのために勉強時間をさかないといけません。 やはり3年かけて余裕をもって卒業するのがよのかもしれません。 また、やりたい事がはっきりきまっているのであれば学士入学ではなく大学院にはいることも選択肢としてあると 思います。 ただ、研究計画書を書かなくてはならないのでかなりその道に精通していないと 入学してから「やはり違っていた」場合に方向転換がしにくくなるデメリットもあります。

 

◆仕事(アルバイト)

個人塾の講師をしました。 これが時給1000円くらい。 会社に内定をもらってから、インターンのオファーがありこれにのっかりました。時給1300円。 これはおいしかったです。

◆就職活動

一度就職をしたことがあるのがネックだったようです。 新卒として採用活動のルートに乗せてくれる会社はほとんどありませんでした。

 

ソニーエリクソン:一度就職した方は新卒採用にならない
富士通、ソニー:門前払い

 

といったところです。学校推薦でNTT東日本を希望しましたが、リクルータの先輩に 人事はあまりよい返事を用意していないとのことを聞かされました。
そのタイミングで現職の会社から良いお返事をいただけました。 中小企業なので学校推薦とかではありませんが、 ”やりたいこと”や”待遇”からしてもとても良いお話で 一度就職していることは問題ではなく、ポテンシャルで採用したいと いってくれました。相思相愛です。

 

◆学士入学した感想

リフレッシュして自分が何をしたいのかを見つめなおせる時間だと思います。 学士入学するということは一度大学を卒業することですから、人と違う道を通過するということになります。 一般的な道から外れようと思ったときから、新しい自分が始まります。 自分はとても良い経験をしたと思っています。 新しい自分は古い自分やこれからの自分を客観的にみることができました。 焦らない、自分らしい生き方、進み方を自分のスピードで選ぶことができます。 単位取得のために忙しい毎日を過ごすことになると思いますが、 会社で働くよりは人間らしい生き方ができます。 いろいろなことを考える時間もありますし、可能性を広げることもできます。 折角回り道をするなら自分らしく、自分のスピードで進んでいくのが良いと思います。

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